E-CUS project
ARTIST
佐藤 令奈 / HARUNA SATO
- 1984 東京都に生まれる
- 2008 多摩美術大学 美術学部 絵画学科 油画専攻卒業
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受賞歴
- 2009 トーキョーワンダーウォール賞
- 2008 トーキョーワンダー 入選
展覧会
- 2014 「肌の秘密」藤田嗣治×佐藤令奈 (銀座三越8階ギャラリー)
- 2012 「BABIES」 (Gallery Bundo 韓国)
- 2012 2012Winter 三越美術逸品会「佐藤令奈特集」 (日本橋三越本店 新館7階ギャラリー)
- 2011 「Baby, born from mother」 (銀座三越8階ギャラリー)
- 2010 トーキョーワンダーウォール都庁2009 (東京都庁)
- 2010 東アジア共同プロジェクト佐藤令奈展 (PHILIP KANG GALLERY, 韓国)
- 2010 「-body?-」 (Gallery Art Composition, 東京)
作家紹介
佐藤令奈は、多摩美術大学絵画学科油画専攻を卒業し、主に油絵を制作しているアーティストです。
様々な境界が溶けていくような感覚を視覚的に感じさせる事をテーマにしており、近年は物理的な境界を超えて伝わっていく温度や感情に着目し、人の肌や赤ん坊を主なモチーフとして作品を描いています。
人と人が直接に触れ合う瞬間は、物理的な境界や温度差を感じる一方で、その体温が緩やかに伝わっていく感覚を感じさせます。それは人と人の心や精神の境界が溶け合えるような柔らかな感覚へと繋がっていきます。
穏やかに眠る赤ん坊は、自分と世界との境界が、まだはっきりと無い、緩やかな意識をもった存在です。また、そのふわふわとした柔らかく温かい存在とは、世界中の人々が文化や国籍や言葉や年齢や性別の違いを理解しあわなくても、実際に触れ合ったりしなくても、そういった意識の垣根を超えて同じような感触が伝わっていく印象を人に与えます。
そういった瞬間や存在を視覚的に感じる事で、人と人とのはっきりとした意識の 境界を曖昧な領域として肯定的に捉え直す事が出来ます。はっきりとしない不安定 な感情が許されたり、そういった感情を持つ他人を許してあげれるような原初的な 優しい状態へと人の心を変化させていきます。
文章|湊健雄